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『氏家町史 史料編 近代の文化人』が刊行されました [本の紹介]

このたび、栃木県のさくら市から『氏家町史 史料編 近代の文化人』(編集:さくら市史編さん委員会。A4判736頁)が刊行されました。

「氏家町」といえば・・・
そうです、かの「アザリア」の友・小菅健吉の故郷です。

氏家町史ちらし.jpg

今回刊行された史料編の「近代の文化人」では、さくら市の文化を彩る荒井寛方・野口雨情・蕪木五泉・青木義雄・小菅健吉の5人が取り上げられています。
小菅健吉の章には「小菅健吉と『アザリア』の仲間」というタイトルが付けられています。

氏家町史 章扉.jpg

小菅健吉に関する史料の中心は、山梨県の保阪家に保管されている保阪嘉内宛の書簡です。
もちろん、『宮澤賢治 友への手紙』の刊行以来、その存在が広く知られている保阪嘉内のスクラップブックに貼り込まれた書簡はもちろん、スクラップブック以降の書簡も収録されています。
小菅健吉の書簡は達筆なものが多く、読むのがなかなか難しいところもありますが、同書ではすべて文字起こしされていますので、渡米中の小菅健吉の動向や「アザリア」の友たちとの友情を読み取ることができます。
このほか、鳥取県の河本家に保管されている「アザリア」誌を底本にした小菅健吉の作品や、河本義行宛書簡なども貴重な史料です。
たとえば、これまで保阪嘉内が宮沢賢治の死を知っていたか否かという議論もありましたが、同書収録の河本加寿代宛書簡には小菅健吉が保阪嘉内に賢治の死を知らせたことが記されています。

ボリュームのある重い本ではありますが、本の重さ以上に生の記録を残すこと、そしてそれを後世の人々に伝えられるようにきちんと整理・編集していくことの重要性をひしひしと感じます。
同書の刊行によって「アザリア」の友たちの伝記研究はますます充実したものになることと、お慶び申し上げますとともに、調査・編集・刊行に携わられました方々の苦労に心から敬意を表する次第です。

なお、『氏家町史 史料編 近代の文化人』は、頒価3,500円でさくら市ミュージアム―荒井寛方記念館―、さくら市教育委員会生涯学習課、さくら市氏家図書館、さくら市喜連川図書館で購入することができます。
郵送希望の方は、こちらにお問い合わせください。


(記:azalea)
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コメント 2

にじ

おひさしぶりです。
氏家の町の方たちもすごいですね。いろんなところで賢治さんのことが顕彰されていること、素晴らしいなあとおもいます。
それから、アザリアにしろ何にしろ、むかしはどうして同人誌とか、サークルとか、同志・仲間による活動が盛んだったのでしょうね。今はみんな個人とかトップダウンみたいな形が多い。寂しいなあと感じます。
☆群馬県立美術館の「司修えものがたり展」、すばらしかったです。賢治さんの作品も大きなテーマでした。今月いっぱいだったような気もしますが、感動的でした。
by にじ (2011-06-07 12:45) 

azalea

こんばんは、しばらくぶりですね。
(ブログはいつも読ませていただいておりますが)
こうした本の編さん事業は、地道で根気のいるものですが、なかなかの労作だと思います。
韮崎でもこんなふうに保阪嘉内の資料集をきちっと作ってくれるといいのですが・・・。

確かに昔は、小さなサークルとかいっぱいありましたね。
人と人とのつながりがもっと直接的だったからでしょうかねえ?
インターネットの発達で誰でもすぐ情報発信ができるようになりましたが、そのぶん生の交流みたいなものは少なくなったような気もします。
世の中、もっとバランス良くはいかないものなのでしょうか・・・。
by azalea (2011-06-07 19:05) 

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